公務員制度 public servant system 2004 6 12
日本において、中央官庁の幹部を、
「政治任用」することが議論になっていると聞きました。
しかし、アメリカの例を見ていると、
この「政治任用制度」には、疑問を感じます。
今のブッシュ政権における、
中央官庁の幹部の政治任用を見ていると、
まるで、ロビイストが失業してしまうのではないかと心配になるほどです。
たとえば、国防総省の幹部職員には、
軍事産業の幹部を任命しているでしょう。
あるいは、シンクタンク出身といっても、
そのシンクタンクのスポンサーは、軍事産業です。
これでは、ロビイストが失業してしまいます。
あまりに関係産業と直結してしまうと、
「政治任用制度」は、おかしな方向へ流れてしまいます。
この問題の本質は、別にあります。
要するに、政治家が不勉強なので、官僚をコントロールできなくなった。
だから、政治任用で、
自分の言うことを聞く人間を、官僚のトップにする。
これでは、政治任用制度の意味がないのです。
そもそも、政治家が、アナウンサーになってしまったのが、
問題であったはずです。